約 716,410 件
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1390.html
「説明してくれないか!?さあ!さあ!さあ!さあ!さあ!さあ!さあ!!」 コルベールの顔がさらに近づいてくる。 その目は軽く血走っており、鼻息は荒く、生暖かくて気持ちが悪い。 「せ、説明しますから離れてもらえませんか!?」 この点に関しては必死だ。 もうすぐで唇と唇が触れそうなのだ。大体あと1㎝ぐらい。 女とキスならまだしも男とキスするのは精神衛生上最悪だ。しかもこんな衆人環視の中、目が血走って興奮したおっさんとしようものなら一生引きずる傷になる。 「む?おお、悪かったね。少し興奮してしまった」 これで少し!? もっと興奮したあんたなにする気だったんだ!?キス以上か!? 「それでその似ているものというのは?」 今度はちゃんと顔を離し、落ち着いた様子で聞いてくる。 これなら大丈夫か。 「『エンジン』というものです」 そう、コルベールが作ったものはエンジンだった。それはコルベールが天才といえる証明だ。 ラテン語のingenium(生まれながらの才能)を由来とする言葉で、エネルギーを動力に変えるものの総称、それが『エンジン』だ。 コルベールが作ったのはその中でも火を利用した熱機関と呼ばれるものだろう、……多分。 さすがに詳しいことまではわからないからな。 別にエンジン自体は全く凄いものではない。凄いのは魔法が使えるこの世界でエンジンを作ったことが凄いのだ。 さっきの生徒の発言通り大抵のことは魔法で済ますことができるのだ。 そして済ませられるからこそメイジどもはエンジンなどの、いわゆる科学技術などを発達させようと思わないのだ。 石を真鍮に変えたり、金に変えれたり、呪文一つで空が飛べたり、そんなのが普通なのだ。発達させるなんて考えが起こるわけない。 その中でエンジンを作ったのだ。それも平民ではなく、メイジであるコルベールが、魔法を使えるものが作ったのだ。 これを凄いと言わずして何を凄いというんだろうか。 少なくとも尊敬に値する凄さだろう。 「先ほどミスタ・コルベールが言っていたように、私の国では荷車にエンジンをつけて走らせています。馬は必要ありません。 船もエンジンを使えば帆をつけずに自由に動かせます。さらに空を飛ぶこともできます」 「なんと!やはり気づく人は気づいておる!」 私の説明にコルベールは喜びを隠しきれないようだ。自分と同じ考えを持つものがいたというのは嬉しいのだろう。 どうせこの世界じゃエンジンを作っている時点で変人確定だろうからな。 「きみはいったい、どこの国の生まれだね?」 また顔を近づけてコルベールが聞いてくる。 だから近づけるなって! 「日本という国です。ここからだとおそらく東のほうにあるんじゃないでしょうか?」 別に答えても構わないだろう。 どうせこの世界に日本などという国は無いだろうし。 別の世界きました、なんて言えるはずもないしな。正気を疑われる。 オスマンは知ってるけどな。 「ニホン、ニホンか。聞いたことがないな。しかし東というと……、まさかロバ・アル・カリイエの方から!?あの恐るべきエルフの住まう地を通って!? いや、『召喚』されたのだから、通らなくてもハルキゲニアへはやってこれるか。なるほど……」 なにやらぶつぶつと勝手に自己完結している間にコルベールの顔を押し無理やり自分の顔から引き離す。 これにコルベールは全く気づかなかった。 ある意味凄いな、尊敬できないが。 コルベールはうんうん頷きながら装置のほうへ戻っていく。 そして教壇に立つと教室を見回す。ようやく授業に戻るようだ。 「さて、皆さん!誰かこの装置を動かしてみないかね?なあに!簡単ですぞ!円筒に開いたこの穴に、杖を差し込んで『発火』の呪文を断続的に唱えるだけですぞ。 ただ、ちょっとタイミングにコツがいるが、慣れればこのように、ほれ」 コルベールが再び装置を作動させると再びヘビの人形が顔を出す。 「愉快なヘビくんがご挨拶!このように!ご挨拶!」 ヘビの人形は頭をぴょこぴょこ上下させる。 ……だからそれはつまらないって。 まずなんでヘビなんだ。あれか?人気取りのためか?うけると思ったのか? だとしたらあまりにもセンスが無い。だからといって私にセンスがあるかと聞かれれば否定するが。 そして生徒たちもつまらないと思っているのだろう、誰一人として装置を動かす意思を表すものはいない。 コルベールはそれを見てがっくり肩を落とした。 『エンジン』はきっと渾身の一作だったのだろう。それなのに生徒が誰も興味を示さないのであれば落ち込むのも当然か。 「ルイズ、あなた、やってごらんなさいよ」 そんな時突然そんな声が聞こえてきた。 その声が聞こえた方向に振り向くと授業前ルイズをなじっていたあの巻き髪がいた。 バカかこいつ?ルイズにやらせたら装置が爆発するに決まってるだろうが! そしてどうせ片付けをさせられるに決まってる! あれが爆発したら片付けは結構大変そうじゃないか!だというのに巻き髪のアマが余計なこと言いやがって! 「なんと!ミス・ヴァリエール!この装置に興味があるのかね?」 その声を聞きコルベールは顔を輝かせる。 させたら世界初(であろう)エンジンが壊れるぞ。 そして問題のルイズは私の隣で困ったように首をかしげていた。 「土くれのフーケを捕まえ、なにか秘密の手柄を立てたあなたなら、あんなこと造作もないはずでしょ?」 巻き髪ルイズを挑発するように、いや、挑発しているのだろう。 だがそういったことはやめて欲しい。私の苦労が増えるからだ。 もしルイズがやる気になって爆発したら、後悔させてやる。 「やってごらんなさい?ほら、ルイズ。ゼロのルイズ」 ルイズはその言葉を聞くと立ち上がり無言で教壇に歩み寄っていった。前列の席に座った生徒たちは椅子の下に隠れ始める。 巻き髪はわかっているのだろうか。 言葉には力がある。人を動かす力だ。それで今お前はルイズを動かした。 だが動かした結果も考えて言葉を発しているのか? きっと魔法は失敗するだろう。あの装置は爆発する。きっとコルベールはルイズに片づけを命じるに違いない。必然的に私も手伝うことになる。 その結果私の自由は奪われるだろう。そのせいで心にはストレスが溜まる。 コルベールはルイズのゼロを知らないのか忘れているのか知らないがにこにこと嬉しそうに笑っている。 ルイズは目を瞑ると大きく深呼吸し、円筒に杖を差し込む。 そして呪文を唱え始める。 私もそれを見ながら机に身を隠すように沈み込む。前は帽子が潰れたからな。気をつけなければならない。 溜まったストレスはどこにぶつければいい? 私なら溜めさせた奴にぶつける。つまり巻き髪にだ。 巻き髪が余計なことを言わず、ただ黙っておけば片付けはしなくて済んだのだから。 そして唱え終わった瞬間、円筒は爆発しコルベールとルイズを吹き飛ばした。 生徒の悲鳴が響き渡る。 爆発は油に引火し、あたりに火を振りまいた。椅子や机が燃え始める。 「ミスタ・コルベール。この装置、壊れやすいです」 そんな阿鼻叫喚の中、ルイズは立ち上がり、周りなど意に介した風もなく腕を組み言い放った。 さすが慣れてるな。 コルベールが起きてこないということは気絶しているらしいな。起きたら悲鳴を上げそうだ。 そんなことを思いながら立ち上がり巻き髪のほうへ近寄る。 「お前が壊したんだろ!ゼロ!ゼロのルイズ!いい加減にしてくれよ!」 「というか燃えてるよ!消せよ!」 ルイズへの数々の罵詈雑言が飛び交う中私は巻き髪を射程距離内に入れていた。 「『キラークイーン』」 もう一つの腕を発現させると立ち上がりなにやら呪文を唱えている巻き髪の首を掴ませる。 「うごぉ!?」 巻き髪は突然咽喉をを絞められたことに驚いたのか短い悲鳴を漏らす。 しかし慌てふためいている周りはそんなことを気にした様子はない。 別に私はこの小娘の首を絞めるのが目的ではない。こんなものでなにが後悔なのだろうか。 私はもう一つの腕を使い、巻き髪を燃えている机に投げ込ませた。 「きゃぁあああ!!!」 投げられ机に叩きつけられた巻き髪は床を転げまわる。 なぜならその髪や服に火が燃え移っていたからだ。 その後すぐに誰かが『水』の魔法を使い火は消し止められた。 巻き髪の髪は燃える前と違い見るも無残なものになっていた。髪が燃えたんだからな。いいザマだ。 今のを誰も私と関連付けるものはいない。私は『平民』だからな。人を触らずに投げ飛ばすなんてことはできはしない。 ……待てよ。私は腕を発現させるときなんって言った?『キラークイーン』、そういったんだ。 何故!?今になって気づくほど自然に口から滑り出ていた。 「『キラークイーン』」 その言葉を意識して口に呟いてみる。 その言葉は何の違和感もなく自分の中に吸い込まれ、それが右腕のことであると理解できた。 「どういうことだ、私はいったい……」 コルベールの悲鳴と生徒の声に包まれながら、私は自分の右手を見ていた。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3723.html
「覇王大系リューナイト」よりアデュー・ウォルサム 音速の使い魔-01 音速の使い魔-02
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1326.html
深く暗い森の中を、キュルケは一人疾駆していた。 時折り背中の火傷がズキズキと痛むが、それでも構わず全力で駆け抜ける。 「タバサ……!」 呟くのは、かつて無二の友人だった生徒の名前。 思い出すのは、いつだったか、『土くれ』のフーケの討伐に行った記憶だった。 あの時DIOと一戦交えてから、タバサは確実におかしくなっていった。 それに薄々気づきながらも、ついぞ止められなかった自分を情けなく思う。 もはや彼女は、DIOの操り人形なのだろうか。 ……いや違う、彼女は人間だ、とキュルケは自分を叱りつけた。 諦めそうになっているのをタバサの冷たさのせいにして、 自分で勝手に彼女を見捨てようとしているのだ。 不甲斐ない。自分は此処に何をしに来たのだったか。 大切な大切な……親友を連れ戻すためだ。 キュルケは自分の背中を一撃した。 もう一回"ライトニング・クラウド"を受けたかのような衝撃が走り、 キュルケの精神に喝が入る。 腑抜けていた意識が、徐々に鮮明になっていくのを感じ、キュルケは周囲の状況を見る余裕が出てきた。 聴覚を周りに集中させてみる。 ふと気が付いたら、森を駆ける足音が増えていた。 自分も含めて、合計四つの足音。 聴覚が捉えたその情報を怪訝に思い、キュルケは後ろを振り向いた。 果たして、キュルケの聴覚は正しかった。 今度は耳の代わりに、我が目を疑うことになったが。 一人………、二人………、合計三人のタバサが、全く同じ構え、同じ足取りでキュルケを追いかけてきているのだった。 「んな……ッ!? ちょ、反則……!」 キュルケは走るスピードを上げた。 しかし、タバサは元々暗殺を目的とした戦闘スタイルのメイジである。 育った環境も相まって、持久力と執念深さは筋がね入りであった。 バジリスクに追いかけられているような錯覚を感じ、キュルケは更にスピードを上げた。 囲まれたら、おしまいである。 祖国ゲルマニアで軍人としての教育も受けていたキュルケは、 並々ならぬ脚力の持ち主だ。 流石にこのスピードにはついてこれまいと、勝ち誇った顔で後ろを振り向くキュルケ。 見ると、タバサが二人。 一人消えていた。 どこに消えたのかなんてバカでも分かる。 反射的に空を仰いだキュルケに、上空から氷の刃が降り注いできた。 "フライ"で追いつき、そのまま攻撃してきたのだ。 "チュドドドドド……!" ミサイルのように氷刃が襲い来る。 キュルケはそれをジグザグに走って回避した。 しかし、いくら俊敏に動いて見せても、上空から見てみれば止まっているも同然である。 照準を合わせることなんて容易い。 裂けきれなかった氷刃の一つが、キュルケの足を切り裂いた。 「ぐ、は……ッッ!」 バランスを崩し、キュルケはものの見事に転倒してしまう。 足を押さえてうずくまるキュルケに、すぐさま三人のタバサが追い付いてきた。 出血を止める暇なく、キュルケは"フレイム・ボール"を放った。 迷いを捨てた分、先程より強力な火球がタバサ『達』を襲う。 「「"アイス・ストーム"」」 けれど、二重で掛かってこられちゃ意味がなかった。 倍増というより、二乗されたのではないかと思うほどの威力の氷嵐がキュルケを襲い、 キュルケは数メイル後方に吹っ飛ばされることとなった。 二人のメイジとしての実力の差は、もはや歴然だった。 無様に地面に叩きつけられて、キュルケの肺から酸素が絞り出される。 三人のタバサがじりじりと迫る。 しかし、キュルケは諦めない。 キュルケは自分の足下の土に杖を構えた。 「イル・アース・デル……!」 "錬金"で土を油に変える。 「ウル・カーノ!」 そして"発火"の呪文。 ゴウッと炎が舞い起こり、キュルケの周囲を燃やした。 燃え盛る炎は油に引火し、その勢いを爆発的に増加させた。 自分だけの炎では、タバサの風にはかなわない。 ならば、上乗せすればいい。 「"ファイヤー・ウォール"!!」 周囲の炎を根こそぎ巻き込んで出現した巨大な炎の壁が、タバサ達に迫った。 「「ラグース・ウォータル・イス・イーサ・ハガラース……」」 しかし、恐れず慌てず、二人のタバサは一言一句調子を乱さず魔法を唱える。 「「"ジャベリン(氷槍)"」」 二人がかりで構成された、これまた巨大な氷の槍が射出された。 両者の魔法は正面から激突し、爆ぜた。 しばらくの拮抗の後、若干キュルケの炎が上回ったか、ジャベリンは全て溶けて水蒸気と化した。 ジャベリンによって威力を削がれたものの、炎の壁は持ちこたえ、タバサ達に襲いかかった。 その様子をキュルケは見守る。 轟音。 手応えは……無い。 ちゃっかり残りの一人が、防御の呪文で他のタバサ達を炎壁から守っていたのだった。 「……ウっソ」 引きつった笑みを浮かべるキュルケ目掛けて、数え切れない程のエア・カッターが飛んできた。 キュルケはたまらず横に飛び、森の奥へと再び駆け出す。 木々の間を縫って、キュルケが駆ける。 森の影に隠れて、時折り氷の刃が飛んできた。 それは背後から飛び交ってくる時もあれば、 上空から降り注いでくるときもあった。 キュルケはその度に必死に身をかわし、反撃をした。 数えるのも面倒になるくらいの魔法の応酬の中、キュルケは場の空気がおかしいことに気がついた。 妙だ……、とキュルケは眉をひそめる。 悔しいが、今の自分はタバサにとって死に体だ。 その気になれば、囲みこんであっと言う間に叩き潰せるはずなのに。 何故かそれをしてこない。 せっかく分身しているというのに、攻撃は途切れ途切れだ。 足を負傷しているキュルケでも、それは何とか避けきれるものであった。 分身の利点が活かされていない。 タバサらしくない。 何か嫌な予感を肌で感じながら、キュルケは足を踏み出した。 ―――"カチン"と、軽い音が足下から響いた。 見ると、自分の足が、半透明な紐のようなものを踏んづけていた。 「?…………!!」 その途端に、踏んづけていた縄から数本の氷刃が飛び出してきた。 とっさに後ろにジャンプして氷刃をかわしたキュルケだったが、 今度は背中から"カチン"という乾いた音が聞こえた。 背中に冷たい感触が広がる。 見ると、そこにも氷でできた線状の何かがあった。 氷刃が飛び出す。 体勢を変えることが出来ずに、キュルケはその氷刃をモロに背中で受けた。 「ガッ……!」 肉に刃が食い込む感触に、キュルケは身を捩った。 四つん這いで地面に叩きつけられる。 これまでのダメージの蓄積と、大量の出血で、フラフラする頭を押さえつつ、キュルケは辺りを見回した。 いつの間にか自分の周り、四方八方は、先程みた半透明の縛縄によって埋め尽くされていた。 ちょっとでも触れば、氷刃が飛んでくるだろう。 キュルケはその場に括り付けられてしまった。 先程の三人のタバサは、囮だったのだ。 自分をこの罠へ誘い込むための。 いつのまにか、タバサ達の気配が消えている。 油断せずに周囲の様子を窺っていると、タバサの声が聞こえてきた。 弾かれたように、キュルケは上を見る。 「「触れれば発射される"ウィンディ・アイシクル"の『結界』は……」」 上空に浮かぶタバサAとタバサBが、淡々と説明に入った。 二つ名の通り雪風のような冷たい目で、キュルケを見下ろしている。 細い氷の結界が、キィンと甲高い共鳴音を出した。 いつも無口なタバサが饒舌になっていて、その上ステレオときたもんだ。 その違和感たるや、鳥肌ものである。 「「すでにあなたの周囲、半径二十メイル……。 隙間なく張り巡らされている」」 続いて、タバサCとタバサDによるステレオ。 「「あなたはもう、一歩も動けない」」 ピシャリとはねのけるような、タバサEとタバサFによるステレオ。 果たしてそれは事実だった。 蜘蛛の巣さながら、キュルケの周囲に陣をなす氷の結界は、彼女の行動を完璧に封じ込めてしまった。 一歩でも迂闊に足を踏み出せば、身体のどこかが必ず結界に触れてしまう。 キュルケには、真正面からタバサとぶつかるしか選択肢が残されていなかった。 しかし、物量と破壊力の両面で、キュルケはタバサに圧倒的な差をつけられている。 正面から向かえば、どういう結果になるなんて、それこそ火を見るよりも明らかだ。 はめられたのだ、これ以上ないってほど完璧に。 ……それでもキュルケは折れない。 普段通り、不敵な笑みを浮かべて杖を構える。 背中に突き刺さったままの氷刃が痛々しい。 その姿を見て、反撃の意思ありと六人のタバサは判断した。 五人のタバサが、一番大きな木のてっぺんに佇んでいるタバサに集う。 六人のタバサが重なり、その場には元の一人のタバサが立っていた。 杖を突き出す。 キュルケはこれから我が身に降りかかる事態に備え、 炎のバリアで身を包んだ。 後は野となれ山となれ、渾身の魔力を込めた防御であった。 「半径二十メイル……」 空気が凝縮し、凍り付く。 そして、その冷気は一挙に解放された。 「"ウィンディ・アイシクル"」 節くれだった杖を振り下ろすと、 術者の命令に応じて、氷の刃がキュルケめがけて一斉掃射された。 to be continued……
https://w.atwiki.jp/nikuq-niuniu/pages/1800.html
使い魔ポロッゴ 依頼主 :サロ・ロッゴ(マトーヤの洞窟 X6-Y6) 受注条件:レベル59~ 概要 :マトーヤの洞窟のサロ・ロッゴは、憂鬱そうにつぶやいている。 サロ・ロッゴ 「ゲコゲコォ・・・・・・。 なんてこった、おしまいだ・・・・・・! マトーヤ様の怒りの炎で、干物にされてしまうんだケロ・・・・・・。 ゲコッ・・・・・・? お、お客人様、わたくしめに力を貸してくださるので? 嬉しい・・・・・・嬉しい・・・・・・なんて優しいお方だケロ! わたくし、「ポロッゴ」と呼ばれる使い魔トードの1匹・・・・・・ 名を「サロ・ロッゴ」と申しますケロ。 この洞窟の前に茂る薬草をつんでは、 マトーヤ様にお茶を淹れるのが、わたくしの役目・・・・・・。 ですが、その役目が果たせなくなり、困り果てておりますケロ。 というのも・・・・・・ あの薬草は、マトーヤ様が研究を重ねた逸品なのですが、 めでたき薬効を狙ってか、虫が寄りついてしまったのだケロ。 虫は手ごわく、わたくしめでは、杖もベロも出ないケロ。 お客人様、どうかどうか・・・・・・! 薬草から、憎き虫めを駆除してくださいませんか、ゲコォ!」 サロ・ロッゴ 「この洞窟の前に茂る薬草から、 憎き虫めを追い払ってほしいケロ! どうか、よろしくおねがいしますケロ!」 マトーヤの薬草を調べてオーンフライを討伐 マトーヤの洞窟のサロ・ロッゴに報告 サロ・ロッゴ 「ゲコゲーコ! ああ、強くて優しい、お客人様! 憎き虫めを、ベロリと駆除してくださったのですね! おかげさまで、お茶を淹れることができるケロ。 それこそ、わたくしめの唯一の役目。 そう、唯一の・・・・・・・・・・・・ゲコォ・・・・・・。 ・・・・・・実はわたくし、使い魔としてあるまじき、 ドジでグズなポロッゴなのでございますケロ。 マトーヤ様に任された役目をことごとく失敗し、 仕方なく命じられたのが、日に7度のお茶くみ係。 それすらも、此度はお客人様の力を、お借りしたケロ・・・・・・。 このままでは、魔法を解かれ、 物言わぬトードに戻されるのも時間の問題ケロ・・・・・・。 お客人様、後生ですから、再び力をお貸しくださいませんか! マトーヤ様の「望み」さえわかれば、 わたくしめでも、お役に立てることがあるはずケロ・・・・・・! そこらのホウキから、それを聞き出してほしいケロ。 彼らは、マトーヤ様から知識を授かった、魔法のホウキ。 小難しいことを言いたがりますが、 お客人様ならきっと、聞き出せると信じてますケロ!」
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8417.html
ルイズが呼び出したのは、カエルだった。 そう、それこそそのへんの池や川に行けばすぐ見つかるような黄色い普通のカエル。 ゲコゲコと鳴き、なんの変哲もないカエルを呼び出したルイズに、クラスメイトたちは拍子抜けした様子を見せる。 「ゼロのルイズが呼んだのはカエルか」 「なんだつまらない。このまま失敗続きかと思ったのに」 「でも、カエルということはルイズの系統は水なのかしらね」 「だがそれにしても貧相なカエルじゃないか。そう思わないかいモンモランシー」 「奇遇ね。わたしが呼んだのもカエルなんだけど、なにか言い残すことはないかしらギーシュ」 反応はそれぞれなれど、ともかくルイズが魔法を成功させたのは事実であった。 しかし、はじめて魔法が成功して、本来一番喜ぶべきであったはずのルイズの反応は違っていた。 「きゃーっ! カエルーっ!」 巨大な爆発が起こり、カエルの姿は一瞬でかききえる。ルイズはカエルが大の苦手だったのだ。 だが、使い魔を爆破してしまったのでは契約ができない。仕方がないので、翌日にまたチャレンジさせてもらうことになった。 ところが翌朝、目が覚めたルイズの目の前には、あのカエルがベッドの上に乗ってゲコゲコと自分を見つめている姿があったのだ。 「きゃーっ!」 また爆発が起こり、カエルは吹っ飛んで消える。 が、ルイズの悪夢はこれで終わらなかった。なんと、そのカエルは何度爆破されようが叩き潰されようが、必ず翌日の朝には復活してルイズの前に現れたのである。 そのため、現れるたびに悲鳴をあげて爆破していたルイズもしだいにあきらめてそのカエルとコントラクト・サーヴァントをかわした。 ルーンは使い魔のカエルの胸に現れた。 その後、カエルはギーシュやフーケやワルドその他とのいざこざでつぶされたり切られたりして死んだけれども、必ず甦った。 やがて、そのカエルが虚無の魔法の生贄として必要なリーヴスラシルだとわかり、ルイズは迷わず使い魔を生け贄にささげた。 「これで、やっとこのカエルとも別れられる……」 が……やはりというか、カエルは翌日もルイズの前に何事もなかったかのように姿を現した。 そしてルイズは悟った。 ああ、このカエルは何度死んでも無限に甦るのだ。破壊されても生け贄にされても。いや、破壊され生け贄にされることこそ、この使い魔の能力であり存在意義なのだろう。 無限に自らを生け贄にし、他者が生け贄にされるのを防ぐ究極の自己犠牲の使い魔。 その後もカエルはその命を散らせて、甦り続けた。 人々は、畏怖と感謝をこめてその使い魔をこう呼んだという。そう「黄泉ガエル」と。 遊戯王GXから黄泉ガエルを召喚。 ちなみにこんなモンスターです。 攻/守100 水属性 水族 自分のスタンバイフェイズにこのカードが墓地にあるとき、このカードを自分フィールド上に特殊召喚する。 スタンバイフェイズ=朝、ということでどうぞ。 弱く見えますが、この黄泉ガエルが組み込まれた【ガエル】デッキは世界大会で優勝するほど強力でした。
https://w.atwiki.jp/hentaiatxhentai/pages/549.html
ゼロの使い魔とは、原作:ヤマグチ ノボル・絵:兎塚 エイジのライトノベルをアニメ化した作品である。 他にネットラジオ・漫画・ゲーム化がある。略称して『ゼロ魔』とも呼ばれている。 このアニメには、強いくぎゅううううううううううううううううううと釘宮病が含まれています。 原作のライトノベルは、メディアファクトリー・MF文庫Jレーベルから。 本編は20巻(原作者死去のため、物語は未完結)、外伝は5巻刊行 原作者であるヤマグチ ノボルは、がんによる闘病生活を続けていたが2013年4月4日に死去(41歳没)。 …合掌 アニメ化は2006年7月から始まり、最新作の第4期が2012年1月より放送予定である。 アニメーション製作はJ.C.STAFFが担当。アニメ版については下の一覧表参照。 【TVアニメ一覧表】 シリーズ数 タイトル 放送期間 放送局 第1期 ゼロの使い魔 2006年7月~9月 チバテレ・他U局 第2期 ゼロの使い魔 双月の騎士 2007年7月~9月 チバテレ・他U局 第3期 ゼロの使い魔 三美姫の輪舞 2008年7月~9月 チバテレ・他U局 第4期 ゼロの使い魔 FINAL 2012年1月~3月 チバテレ・他U局 ※チバテレ→旧名・チバテレビ(千葉テレビ)、2008年で改名。 ちなみにCSでは第4期を除きキッズステーションが初であり、ほぼ一、二週遅れで放送している。 このアニメはお下がりものだったのである。ただし第4期のみAT-Xは製作委員会に参加している。 しかも2010年5月の『今月の新番組情報』では、当時唯一の最新作で、テレビ東京より28日遅れで放送した「メタルファイト ベイブレード爆」がキッズステーションで放送済かつ、3年10ヶ月遅れのゼロ魔の下になっている。 シリーズ数 キッズステーション ⇒ AT-X 第1期 2006年7月7日 ⇒ 2010年5月6日 第2期 2007年7月13日 ⇒ 2010年8月5日 第3期 2008年7月17日 ⇒ 2010年10月28日 第4期 - - 2012年1月7日 第4期はチバテレ、TVKより一日早い放送。 AT-Xでの放送は全シリーズ通して、通常枠で週1話・通常枠で週2話・ベルト枠ですでに3度放送されているが、 来る2011年の大晦日の日には、第1期~第3期全てを一挙放送。 【ゼロの使い魔シリーズ一挙放送】 放送時間は下記の一覧表参照。釘宮 理恵、日野 聡の二大声優をゲストにミニトークを、合計39回放送。 タイトル 放送日時時間 ゼロの使い魔(全13話) 12月31日・07:30~10:30 ゼロの使い魔 双月の騎士(全12話) 12月31日・13:00~18:00 ゼロの使い魔 三美姫の輪舞(全13話) 12月31日・18:00~23:30 アニメ本編の後にミニコーナーがあり、ガシャポンを使って出てきたカプセルの内容でフリートークを展開。 それぞれのシリーズ中はCMは一切流れない。アニメ本編第1話→(トーク→アニメ本編を繰り返し)トーク→アニメ本編最終回 大晦日なだけあって『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで・絶対に笑ってはいけない空港24時』など、特番等がぶつかってしまい、実況板が何度か落ちてしまった。 【放送リスト】 回数 放送枠 第1期 第2期 第3期 1回 通常枠・1話ずつ 2010年5月6日 2010年8月5日 2010年10月28日 2回 通常枠・2話ずつ 2011年1月31日 2011年3月21日 2011年5月2日 3回 ベルト枠 2011年4月7日 2011年7月14日 2011年10月7日 4回 一挙放送(※再放送なしの1回) 2011年12月31日 回数 放送枠 第4期 1回 通常枠・1話ずつ 2012年1月7日 2回 4回枠 2012年6月19日 果たして5回目はあるのだろうか…? 《主な登場人物》※一部ネタバレあり(それでも見たい方はクリックされたし) 【トリステイン魔法学院の人々】 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール(声・釘宮 理恵) この物語のヒロインであり、ツンデレである。授業で召還した平賀 才人を「バカ犬」と呼ぶが、密かに好意を抱いていた。声がシャナに似ているのは、同じ声優が担当しているためである。『うるさいうるさいうるさい!』 実は… 『虚無』の魔法使いであり、第2期あたりでデレ始めるらしい。 平賀 才人(声・日野 聡) ルイズに召還されて使い魔になってしまった17歳の普通の高校生。何かとルイズにお仕置きされてしまう女好きのへタレだが、実は武器の使い手である。ちなみに『灼眼のシャナ』の坂井 悠二の声も同じ声優が担当している。 キュルケ(声・井上 奈々子) ルイズの同級生で、お色気担当のナイスバディな巨乳女。使い魔は火竜(サラマンダー)。何かとルイズに突っかかってきたり、才人に誘いをかけたりする。フルネームは『キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー』。 タバサ=シャルロット・エレーヌ・オルレアン(声・いのくち ゆか) ルイズの同級生で、眼鏡っ子でいつも本を見ている森田さんは無口な長門 有希少女。使い魔は風韻竜(ドラゴン)である。第1期の第6話では、かなりマジな一面を見せている。ちなみに幼い頃は明るい性格で眼鏡っ子ではなかった(第8話の回想シーンから)。豹変した母親に苦悩したり、悪夢でうなされる事もしばしば。余談だが「まほらば~Heartful days」で空木 桜の声を担当した頃は、『猪口 有佳』と平仮名でなく漢字である。井口 ギーシュ・ド・グラモン(声・櫻井 孝宏) ルイズの同級生で、バラがトレードマークの女たらしのスケコマシ。使い魔は巨大モグラ・ヴェルダンデ。アニメ版ではかなり人気のあるキャラクターだったらしい。ちなみに第1期の最終回では、ある意味貢献した活躍をみせている。 モンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシ(声・高橋 美佳子) ルイズの同級生でギージュと一緒にいることが多い負け組。使い魔はカエルのロビン。香水の錬金が得意で、また惚れ薬も練成したりもしてる。その惚れ薬でルイズがとんでもない事に…。 惚れ薬を飲んでしまったルイズは… 一気にデレた。(ただし元に戻ると、一気に激怒モードに。) シエスタ(声・堀江 由衣) 機用で手際がいい17歳(井上 喜久子ではない)の会長はメイド様。才人に好意を寄せている。第1期のOPでは、セーラー服姿の汗たらりのシエスタが見れる。実は例のアネ オスマン(声・青野 武、第4期のみ島田 敏) トリステイン魔法学院の学院長で、セクハラ爺さんだが高名なメイジである。ただしアニメ版ではメイジとして活躍の場が少ない。年齢は100~300歳らしい。ハツカネズミを使い魔にしており、これを使ってロングビルの股座に潜入させ、パンツの色を物色したりしている。なお第4期の代役の理由は、2010年に脳梗塞で入院したためである。病状は快方に向かっていたが、2012年4月9日永眠、享年75歳。 ロングビル(声・木村 亜希子) トリステイン魔法学院の秘書で、オスマンにセクハラされまくりの23歳。「ミス・ロングビル」と呼ばれている、気品あるお姉さん風の女性。 だが、実は… 女盗賊フーケで、口調は少し荒々しい。第1期の第6話で魔法の杖(バズーカ砲)を奪うため、その正体を才人たちに明かした。第7話以降は眼鏡をかけている。また彼女の家柄やフルネームを知っていたのは、後でも触れるがワルドだけのようだった。…にも関わらずOPでは最終回まで、ロングビルが除外されず普通に登場している。蛇足として、レギュラーキャラが物語の中盤あたりで、実は敵だったという展開は『アスラクライン2』『Weiß kreuz Gluhen』『宇宙大帝ゴッドシグマ』などでも使われている。 ジャン・コルベール(声・鈴木 琢磨) トリステイン魔法学院の教師で、ほぼハゲ頭。『炎蛇』の二つ名を持つが、科学的な研究も行っている。 『ハゲキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!』『俺たちのハゲ』ちなみにキャラクターソングも出ている。 【貴族連合レコン・キスタの関連人物】 フーケ=マチルダ・オブ・サウスゴータ(声・木村 亜希子) 第1期の第5話から登場した女盗賊で、土ゴーレムを生み出す「土くれのフーケ」。 OP、第5話はフードで素顔を隠している。第6話で才人にあっけなく倒された後にトリステイン王国の独房に拘束されるが、 ある男の協力で脱獄、貴族連合レコン・キスタの一員となり、ルイズ達の前に立ちはだかる。キュルケに「年増」呼ばわれされ「私はまだ23よ!」とムキになる一面もある。アニメ版の第2期以降には登場していないため、第1期の最終回で敗退したその後の消息は不明である。 蛇足だが、 原作ではトリステイン魔法学院の秘書になった経緯が描かれているが、アニメ版では一切触れられていない。独房から脱獄したのに、誰も突っ込みがなかったのも謎である『\アッカリーン/』。オスマンから受けたセクハラ…。 謎の男(声・?) 仮面をつけた正体不明の謎男。『同志を迎えに来た』と言い、土くれのフーケの脱獄を助けた張本人でもある。フーケと共にルイズ達の行動を監視したり、キュルケ達の前に立ちはだかり襲撃する。 その正体は…? 後でも触れるが、ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルドである。 オリヴァー・クロムウェル(声・斉藤 次郎) 貴族連合レコン・キスタの総司令官で年齢は30代の半ばのいかにも悪人ズラな司教。 第1期の敵の黒幕的存在でトリステイン王国の侵略を企む。ただし平民出身のため、魔法は使えない。 その代用として「アンドバリの指輪」を使用して、クロムウェルを慕う国民や同じ貴族連合の兵士などの前で「虚無」を演じていた。 この指輪の魔力でキュルケ達を動けなくしたり、ルイズを操ったりしている。 その後… 第1期の最終回では、フーケが敗北して逃走、ワルドが虚無の魔法で消え去り、トリステイン王国侵略に送り込んだ兵士たちも倒され、完全に不利と感じて逃亡しようとするところをキュルケたちと鉢合せになり、アンドバリの指輪で彼女たちの動きを封じるも、たまたま通りかかったギーシュの加勢であえなく敗北し、トリステイン王国の独房送りとなった。なおクロムウェルは第2期にも登場しているが、アンドバリの指輪を奪い返したシェフィールドに暗殺される。 【第2期以降からの登場人物】 ティファニア・ウエストウッド(声・能登 麻美子) ウエストウッド村の出身のハーフエルフで巨乳キャラ。愛称は「テファ」。 実は… 戦闘で死亡した才人を蘇生したのは彼女である。 イルククゥ(声・井口 裕香) タバサの使い魔である風韻竜=シルフィードの人間した姿。実はメスだった事が判明された。キュルケ、ティファニアにも劣らぬ巨乳で、変身後は全裸である。 ジョセフ1世(声・小杉 十郎太) ガリア王国の国王で、虚無の魔法を使えるのだが、世間の間では「無能王」と呼ばれている。普段は一人チェス、人形を使った戦争ごっこなどをして遊んでいる。 実は… 貴族連合レコン・キスタと、総司令官であるクロムウェルを裏で操り、アルビオン・トリステイン・ゲルマニアの国々を翻弄するなど、裏で悪行を企てている鬼謀な王だった。またシェフィールドを使い魔にして才人たちを何度も襲撃している。第4期でも登場しており、ルイズたちとの死闘の末、シェフィールドと共に火石の爆発で死亡した。 シェフィールド(声・勝生 真沙子) 神聖アルビオン共和国皇帝クロムウェルの秘書。 その正体は… その正体はジョセフ1世の使い魔で、魔道具を操る『神の頭脳・ミョズニトニルン』。才人たちの前に立ちはだかる。第4期でも登場しており、ジョセフ1世と同じ理由で死亡した。 【その他・ゲスト等+α】 デルフリンガー(声・後藤 哲夫) 才人の武器。片刃の長剣で意思を持つ魔剣「インテリジェンスソード」。タメ口口調だが、頼りになる相棒的存在である。 スカロン(声・後藤 哲夫) 第1期の第7話に登場した「魅惑の妖精」亭の店長。ゴリマッチョなボディにオネエ言葉を使う。『ウホッ!いい男』娘に看板娘のジェンカ(声・樋口 あかり)がいる。ルイズは、この酒場でアルバイトをするハメとなった。 アンリエッタ・ド・トリステイン(声・川澄 綾子) トリステイン王国の王女で、ルイズが慕ってる。別名『ロイヤルビッチ(*1)』。アルビオン王国のウェールズ王子(声・山中 真尋)を愛していたが…。 オルレアン公夫人(アニメ版では『タバサの母』『タバサ母』)(声・土井 美加) アニメ第1期の第8話に登場。まるでゾンビのような醜いおぞましい姿で、人形を我が子にように可愛がっているというその狂気さは、視聴者にトラウマを与えかねないキ◯◯イBBA。実の娘であるタバサには全く眼中になく、彼女にひどい罵声を浴びせたり、下手すればタバサ自身が死亡しかねない危険な任務をやらせたしたりしている(*2)。なお回想シーンに登場したオルレアン公夫人は、別人のような美しさである。『ママン、綺麗だよ』。オルレアン公夫人は第4期にも登場している。 なぜこうなった?… 第1期の第8話の回想から。「心を狂わせる水魔法」の入った毒入りの飲み物をタバサに飲ませようと企む貴族の男に気づいたオルレアン公夫人が、無理矢理タバサから取り上げて自分で飲んでしまったため。「投げ捨てればいいいんでね?」と突っ込まないように…。毒入りの飲み物を飲んだオルレアン公夫人は、毒の効果で狂気化してしまい、今の状況になってしまったのである。なお、タバサを狙った貴族はいうまでなく断罪されている。オルレアン家の執事であるペルスラン(声・田原 アルノ)は、今もその事を悔やんでいる。キュルケはタバサの家庭事情をこの時、知る事となった。 ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド (声・26歳・志村 知幸、青年時代・鈴木 達央) ルイズが「理想の王子さま」と慕っていたグリフォン隊・隊長のイケメン髭男爵。二つ名は「閃光」。ルイズに婚約を申し込むため、現れるが…。 実は… 実は貴族連合レコン・キスタの一員で、ウェールズ王子をルイズたちの目の前で殺害した悪い奴《ワルド=悪(わる)奴(ど)》だった。いわゆる腹黒ある。裏でクロムウェルがアンドバリの指輪を使ってルイズを操り、本人の意思とは関係なしで無理矢理結婚しようとしているところから、ワルドにとってルイズは利用するだけの存在でしかないと思われる。最終回では、ゼロ戦に乗った才人とルイズに戦いを挑み、ルイズの虚無の魔法で消し飛ばされる。その後の生死は不明である。なお、フーケの脱獄の手助けをしたのもワルドである。 新井 里美 こちらは登場人物でなく、声優の新井 里美の事を示している。実は様々な使い魔役を演じている。 (演じた使い魔) フレイム(キュルケの使い魔・サラマンダー) シルフィード(タバサの使い魔・風韻竜=ドラゴン) ヴェルダンデ(ギーシュの使い魔・巨大モグラ) ロビン(モンモランシーの使い魔・カエル) モートソグニル(オスマンの使い魔・ハツカネズミ) 『ババアキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!、黒子キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! 』 1人何役という大役はのちの「キルミーベイベー」の『エトセトラガール』に発展する。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2731.html
スペクトラルソウルズ2終了時のヒロを召喚 爆炎の使い魔-01 爆炎の使い魔-02 爆炎の使い魔-03 爆炎の使い魔-04 爆炎の使い魔-05 爆炎の使い魔-06 爆炎の使い魔-07 爆炎の使い魔-08
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1912.html
夜も遅くの時刻。 ラ・ロシェールについたルイズ達は、早速、船の発着する埠頭に向かっていった。 「おい、露伴。どー見ても山岳地帯なんだが。 本当にこんなところに港があるのか?」 ブチャラティが不審そうに口を開いた。それはそうだろう。彼の世界では、船といえば水面を走るもの、と決まっているのだ。 「大丈夫だブチャラティ。僕達が乗るのは、船は船でも『飛行船』さ」 露伴が隣で即座に返事をした。彼は楽しそうな表情をしている。 「ロハンよぉ。なんだかうれしそうじゃぁねーか」 「ああ、今まで飛行船に関しては学院の文献出しか見ることができなかったからな。 実際にどんな速度で走るのか、どんな質感でできているのか、どんな乗りごごちがするのか! 今から興奮しているさ!」 ラ・ロシェールの、一本の山道の左右に沿って作られた建物を尻目にルイズはどんどん道を登っていく。 そして、ひとつの建物に迷わず入っていった。その建物は『錬金』の魔法で、一枚岩から作られた建物のようであった。 壁は一見滑らかに見えるが、露伴が手で触れると、練成痕である引っかき傷があるのがわかる。 おそらくごく最近になって補修を施したのだろう。 その建物に入ると、中は円形の部屋になっていた。 中空の空洞になっており、螺旋階段が壁に沿って二つ、互いに身をねじりあう蛇のように、果てしなく高く、上方へと続いていた。 ブチャラティが入り口からみて左側の階段に向かおうとすると、ルイズがとめた。 「違うわ、ブチャラティ。そっちは『降り』よ」 そういいつつ、ルイズとワルドは右側の階段を上っていく。 露伴が階段の段数を数えること四百六十九段目、ようやく階段の終点にたどり着いた。 そとに出る扉ががみえ、そこから冷たい風が吹き込んでいる。 「ルイズ、気をつけたまえ」 風にあおられ、少し身をふらつかせたルイズの肩を、ワルドが優しく支えた。 「ありがとう、ワルド」 そう返事しながら、ルイズは目的地である、船の埠頭、『ユグドシラルの化石』を眼前に納めていた。 「おい、露伴。あのでっかい木は何だ? それに枝に船があるぞ。この世界では船は果物みたいに木にはえるのか?」 「いや違うね、ブチャラティ。アレは空を飛ぶ飛行船で、あそこは埠頭なのさ」 露伴はスケッチをしながらブチャラティの疑問に答えた。夜だから、あまり観察できないとこぼしている。 「おめェ。歩きながらスケッチすんなよ」 デルフリンガーの突込みを聞きながら、一向はアルビオンへ行くという、『マリー・ガラント』号へと向かっていった。 「いやあ。戦争のおかげで我々はずいぶんと儲けさせてもらっていますわ」 自身を『マリー・ガラント』船長と名乗る男が豪快に笑っている。 「君。私達はトリステイン国王女の密命を受けている。 即刻、この船を徴収したい。すぐに出発させろ」 「いや、それは無理ですぜ旦那。この船には今回、最低限の風石しか搭載しない予定なんでね。アルビオンがラ・ロシェールに最も近づいたときにしかたどり着けない分しか確保できていませんよ」 今日の夜は『スヴェル』の月夜である。二つの月が重なる日だ。このとき、アルビオンの周回軌道がラ・ロシェールにもっとも近づくのだ。それに、船長の予定では日の出に吹く『サンタアナ』の熱風を利用して船の初期推力を確保し、極力風石を節約しようと企んでいた。 「私は『風』系統のスクウェアクラスだ。足りない分は私が魔法で何とかしよう」 「そいつはありがてぇが、やはり無理ですな。この船にはいま風石を積み込んでいる途中なんでね。それに船員も町に繰り出してしまっています。そいつらが戻らない限り、船は動かせませんよ」 「それではいつ出発できるようになる? 報酬は弾むぞ」 ワルドの疑問に、船長は豪快な笑いと共にワルドに保障した。 「明日の日の出には必ず。それはお約束いたしますぜ」 「ところで、何かを大量に積んでいるようだが、積荷はなんだい?」 露伴が興味深そうに船の擬装を見て回りながら質問した。 「硫黄だね。今のアルビオンじゃ、同じ重量の金塊で売れるんだよ。これほどうまい話はそうそうねぇな!」 「なら、風石をたくさん積んで、アルビオンとの往復回数を増やしたほうが得なんじゃあないか?」 「いやね、兄ちゃん。普通ならそうなんだがね」 船長は口惜しい感情を隠す気もなく話を続ける。 半年前ごろからガリア産の風石輸入が急に途絶えた事。 「風石も、金塊とはいかなくても、それなりの値段になっちまったんだよ」 「おかしいじゃない? なんでアルビオンの風石を使わないのよ?」 ルイズが当然の疑問を口にした。 アルビオンは巨大な風石の魔力で空を浮遊しているといわれている。 真偽は不明だが、そういわれるほどに風石の鉱脈がいたるところにあるのだ。 この風石の鉱脈のおかげで、アルビオンは主要産業である工業部門の大部分が成り立っているのだ。 「それがですな、貴族のお嬢ちゃん。去年の今頃だったか、アルビオンの王政府が自国内の風石の採掘を厳しく制限したんでさ。何でも、アルビオン大陸全体が少しずつ降下しているらしいとか」 「そうだな。たしか最近見つかった古文書でそれが判明したはずだ。アルビオン大陸は、始祖ブリミルの時代には雲のはるか上にあったらしい。しかし、それが今じゃ大陸が雲に覆われている状態になってしまっているからね」 ワルドが国家の機密事項だといって、内実を自慢そうに打ち明けた。 「そうだっけか? 俺はあんまり思い出せねーからなんともいえねーが……」 デルフリンガーが不可解そうな様子で声を発した。 「そうだよ、デルフ君。そもそもその採掘制限政策こそがアルビオン内乱の根本的な原因なんだからね」 「どういうことだ?」 ブチャラティの疑問に対し、露伴がワルドの先を続ける。 「まず前提として、アルビオンの主要な輸出入項目はなんだ?ルイズ。 先日コルベールの授業で出たやつだ」 ルイズが何とか思い出し、つっかえつっかえながらも正しい回答を答えることができた。 「ええっと……輸出が造船と木材、製鉄で、輸入が小麦と硫黄、石炭だったかしら?」 「そのとおりだ。よく勉強しているね、さすが僕のルイズだ」 ワルドはそういいながら、ルイズの桃色の髪の毛をなでた。この男、いちいちしつこい。 「話を続けよう。アルビオン国内の風石……貿易船の燃料が国内で賄えなくなったから、自然に輸出入のコストがかかってしまった。中でも、ガリアが輸出関税を引き上げた事もあり、小麦の価格は以前の三倍にまで跳ね上がったらしい」 「なるほど……主食がそこまで値上がりしたんじゃ庶民はキツイだろうな」 ブチャラティがうなずきながら先を促している。 実際はこの時期、きついどころか相当の餓死者を出していた。統計では、王都ロンディニウム在住の下層平民は1/3が死亡したとも言われている。 「その状況で、近頃ガリアが新式の、魔法を使わない製鉄生産方式を開発してね。 ブチャラティには溶鉱炉といったほうがわかりやすいかな? まあ、そのおかげで、ただでさえ高くなっていたアルビオン産の鉄は誰にも見向きをされなくなってしまったんだよ」 「常識的にも考えろ、ルイズ。いくら戦時中だとしても、それだけじゃあ硫黄が黄金と同価値になるはずないだろう? アルビオンはいまハイパーインフレに悩まされているのさ」 「はいぱぁいんふれ? なにそれ?」 「言ってしまえば、すべての物の値段がとんでもなく高くなってしまうことだね」 『マリー・ガラント』の船長が口を挟んでくる。 「まあ、だいたい兄ちゃんのいうとおりでさ。輸送業者の我々としても、建築費が高すぎて、アルビオンでの船の改装や新築を控えていましてな。そのおかげで、アルビオンの造船工房は次々と閉鎖しているようですぜ」 「で、決定的なのがこの先だ。税金の滞納が急増してね。アルビオンの王政府は軍の給金すら賄えなくなってしまった」 ワルドがトリステイン政府内で手に入れたという情報を披露する。この話は露伴も初耳であった。 「国庫の赤字を補うためにアルビオン王家は上院議会を召集してだ。議会の名の下に教会に対して課税を行ったんだ」 この時代、教会に対しては一切の税金をも徴収しないのがハルケギニア諸国家に共通する暗黙事項であった。 それの禁忌を、アルビオン王政府は破ったのだ。 「当然ながら教会関係者は猛反発。デモの嵐さ。そして、意外なことに、そのデモに空海軍の兵士が参加した」 ルイズはおかしいと思った。彼女は実際にそれを口にして聞いてみた。 「どうして? その人たちは給金がもらえるはずなんじゃないの?」 「そうなんだけどね、僕のルイズ。もし給金をもらえたところで、いまのアルビオンじゃまともな食料を買うことすら難しいだろう。それに、空海軍の隊員はほとんどが平民だ。彼らの故郷は今も飢えに苦しめられている。彼らは小麦の価格の高さを、王家の失政だと感じていたんだ」 「それで『血の虚無の曜日』につながるわけか」 露伴は得心を得たようにうなずいた。 「ああ、鎮圧に動いた王軍もデモ隊も、当初は平和的に話し合いを進めていたんだけど、いつの間にか血みどろの争いになってしまった。そのうちデモ隊は本格的な武装を始めてね。元司教のクロムウェルを中心に、一部貴族も加わって、王家の鎮圧軍に対抗するようになった。かなりの貴族が叛乱軍に回ったからね、今の『王党派』と『貴族派』の内戦に拡大したのさ」 宿『女神の杵』内。 ルイズは疲れたように話を続けた。 「そういうわけで、この部屋を替わって頂戴。私は疲れているし、ここしか二人部屋は空いてないのよ」 キュルケは意地悪そうな笑みを浮かべた 「あなたがどこに何をしに行くか教えてくれたら、換わってあげる」 ルイズは承諾しそうになったが、アンリエッタとの約束を思い出した。 (『あなたは道中、アンリエッタの代行として行動なさい』) 姫様はこのことを、今まで私以外の誰にも話さなかった。 ならば、外国人のキュルケになどは決して話さないに違いない。 「いえ、だめよ。話せないわ。でも部屋は譲ってちょうだい」 「なら、ダメよ」 底意地を悪く言い放つキュルケをジト目で見ながら、ルイズは二人部屋をあきらめた。 「仕方ないわ。ワルド、この際だから四人部屋で我慢しましょう」 「そんな!」 なおも食い下がろうとするワルドであったが、現実は厳しい。 今はルイズの言い分が正しかった。 このまま口論を続けていてもキュルケが部屋を空けてくれる見込みはない。それにこの宿屋は本日活況を呈している。今あいている四人部屋も、いつ満室になるかわからないのだ。 ルイズたち一行と受付の男は、四人部屋に向かって歩き去っていった。 「なんだ。意外と引き際がいいのね」 キュルケは一人つぶやいた。いつものルイズなら、もう少しは突っかかってきてもよさそうなのに。彼女は、ルイズがもう少し粘ったのであれば部屋を譲る気でいた。 キュルケにとって、今日のルイズはなんだか大人びている様に思えた。 「なにか重大なことをしているみたいね」 そう独り言を言いながらドアを閉めようとしたとき、ルイズが一人だけ、こちらにかけてきていた。 「あなた達、どうせ私達についてくるんでしょーが」 「ばれた? てへッ」 あきれた様子で腕を組み、ため息をつくルイズに対し、キュルケはお茶目に自分の頭を軽く拳骨でたたいて見せている。 「しょうがないわね、もう。部屋のことはいいから、明日の朝、日の出の一時間前に宿屋の玄関の外に来て。そこで今回の任務を説明するわ」 「本当?」キュルケの目が光り輝く。 彼女の後ろにいるタバサも、耳を済ませているようだ。 もっとも、タバサの場合は任務の内容よりも露伴のことが気になるようであったが。 「ええ、あまり細かいことは話せないけどね」 ルイズははっきりと返事をした。 「ああ、それと、その説明の後すぐに出かけるから。 宿のチェックアウトはその前に済ませておいてね」 「ええ、わかったわ」 キュルケは二つ返事で即座に返答した。
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1175.html
注意……オリキャラが出ますがこの話し限りです。これ以降出てきません。 「ひでえよ相棒」 「お前が変なことを言うからだ」 「事実を言っただけじゃねえか」 「そんなことは言ってない」 そんなことを言いながらベッドから下りようとする。勿論デルフを取る為だ。そのまま放置していても良いがそれだと喋り続けるからいけない。 しかし体がだるくて仕方が無い。全身に重りでも付いているのかってぐらいだるい。 ベッドから下りるだけでもやっとだ。これじゃああんまりだな。 「おい相棒。おめえ大丈夫か?結構つらそうだけど?」 「問題ない」 立ち上がり歩こうとしてみるがなかなか1歩が踏み出せない。まさか3日寝てたからってここまで筋肉が衰えるものなのか!? そんなことを思いながら歩こうとするとドアが突然開かれる。開けたのはローブを身につけた中年の女性だった。とても驚いた顔をしている。 「何をしているんですか!」 突然大声で怒鳴ったかと思うと懐から杖を出し呪文を唱え私に向けて振る。すると体が突然浮き上がりベッドの上に乗せられてしまった。 「安静にしていなきゃだめでしょうが!」 それよりお前は誰だ。 「まったく、ミス・ツェルプストーから意識が戻ったと聞いて来てみればまさかこんな無茶をしてるなんて」 「すまないが、あなたは誰だ?」 彼女(ポンフリーというらしい)は私を治療したメイジらしい。彼女の言い分によれば体はまだ完全には治ってないそうだ。 もはや命に別状はないらしいが治ったばかりなので内臓や手足が弱っていて無理に動いたり食べたりするとダメなんだそうだ。 「これを飲みなさい。そうすれば後二日もすれば元通りになりますよ(確証はないけど)。それまで辛抱して寝ていなさい」 ポンフリーはそう言いながら薬が入っているであろう容器を渡してくる。見事な緑色だ。 しかし後二日寝てろってことか。ま、体が元に戻るなら問題ないか。 そう思いながら受け取った飲み物を口につける。 ……苦い。じわりじわりとくる苦さだ。しかもぬるっとしていて気持ち悪い。体にはいいのかもしれないが精神には最悪だ。 空になった容器をポンフリーに渡す。 すると彼女はとても驚いた顔をしていた。 「よく吐き出しませんでしたね。特別苦いのを渡したのに。大抵の人は吐き出してしまうんですよ」 たしかに吐き出したくなったよ。 「でも同じ効果で苦くないのもあるんですけどね。わたくしは苦いのがいいんですけど」 お前の趣味かよ!押し付けるな! 「じゃあわたくしは戻りますけどちゃんと寝ていなさいよ。普通なら平民如きがこんな治療は受けられないんですからね。ちゃんとミス・ヴァリエールに感謝なさいよ」 そういうと部屋を去ろうとする。 その前にやって欲しいことがあるんだが。 「すいませんが、そこに落ちている剣を拾ってもらえませんか?」 ポンフリーは振り返ると杖を振るう。するとデルフが浮き私のほうへ来る。 「ではまた明日」 ポンフリーはそう言うと部屋を出た。 さてと、 「デルフ聞きたいことがあるんだが」 「俺も相棒に聞きたいことがあるけど相棒が先でいいぜ」 デルフが私に聞きたいことがるなんて珍しいな。 「そうか。じゃあ先に聞かせてもらうが私はワルドと戦っていた途中どうなったんだ?途中で意識がなくなったはずなんだ」 「…………」 「デルフリンガー?」 「ちゃんと倒したぜ。相棒が戦ってな。最後は結構やばかったけどな」 「そうか」 何故デルフはさっき黙ったんだ?それになにか嘘をついた気がする。 それに普通ならもっとちゃんと説明してくれそうなものだがな。もしかしていいたくないのか。 ……何か理由があるのだろう。時期が来れば話してくれるに違いない。そう信じるしかない。 「で、お前が聞きたいことっていうのは何だ?」 「……何だったけ?忘れちまった!」 笑いながらそういうデルフにひどい違和感を覚えた。 「そうか」 「あれ?なんにもいわねえの相棒?」 「忘れたならそれでいいさ」 「…………」 それにしても眠たくなってきたな。デルフのことは気に掛かるが言わないんじゃしょうがない。 言うまで待つさ。相棒だからな。 ……大事なことを忘れてたな。 「デルフリンガー、いやデルフ」 「あ?急にどうした相棒」 「自己紹介がまだだったな。私の名前は吉影、吉良吉影だ」 「……俺はデルフリンガーだ!よろしく頼むぜ相棒!」 「ああ」 デルフは驚いたのか少し黙っていたがすぐに返してきた。 それを聞いて私は喋ろうとするデルフを鞘にしまう。だが完全には仕舞わなかった。つまり喋れるってことだ。 「あれ?しまわねえなんて本当にどうしたんだ相棒?」 「気まぐれだ。それと静かにしててくれよ。これから寝るから」 そして目をつぶる。暫らくして私は眠りに落ちた。 「相棒はあのとき気を失ってた?やっぱあれは相棒じゃなかった」 剣は眠る相棒を思いながら呟いた。
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1268.html
よく物を知っているもの、いわゆる知識人が人にものを教えることを渋ることがある。 知っているんだから渋らずに教えてもいいじゃないかと思うのが一般の認識だ。 私自身そう思っていた。知っているなら教えればいい。それで損害が出るなら教えるのを渋るのは当たり前だが出ないのなら教えても問題が無いだろうと。 だが間違いだった。今ではそんなことを微塵も思っていない。 だから過去形なのだ。 「見てください。包丁です!」 「ああ、よくできてるよ」 知識を独占したいという気持ち、他人が知らないことを知っているという優越感。 それはとても気持ちのいいものだ。 しかしそれは他人に教えることによって他人を自分と同等のところに押し上げてしまう。自分しか知らないという優越感が無くなってしまう。 さらに他人がそれを基にして自分が知らないところまで辿り着いたとしたら? 自分が多大な労力と時間を犠牲に長年蓄えてきた知識を他人が極短い時間で知りさらにその先へ行く。 それは長年の時を経て辿り着いた地位からの転落にならない。自分が相手より下になったに他ならない。それは物凄く腹が立つことだ。 きっと教えることを渋る知識人たちはそう思っているはずだ。 そして今自分がそう思っている。 「ほら見てください!最高傑作パピヨンマスクです!」 「蝶・サイコー……」 どうやって作るんだよそんなもん…… シエスタはとても嬉しそうな眩しい笑顔を浮かべ最高傑作とやらを私に見せてきた。 もはやあやとり教室はシエスタの独壇場であり、私が口を挟むところなどありはしなかった。 むしろ私が教えられる立場だった。 シエスタとあやとりを初めて10分、シエスタは基本を完璧に理解し二人あやとりは完璧にこなせるようになった。 シエスタとあやとりを初めて20分、シエスタは私が知っている一人あやとりの形を全て覚えた。 シエスタがあやとりを初めて40分、シエスタが二人あやとりで私が知らない形を作り始めた。とるのに苦労した。 シエスタがあやとりを初めて50分、シエスタの作る形はもはやとり方が理解できなくなり私の負けが確定した。 そして今、シエスタは一人あやとりで常人では辿り着けない領域に突入していた。次々と新しい形をつく出そうと必死で糸をコチョコチョといじくっている。 必死であやとりを頑張る給仕姿の少女。結構様になっている。 その手はなめらかに糸を操り顔は新たな何かを期待するかのように輝いている。 「面白いですねあやとりって。紐一本でこんなことができるなんて」 「そうだな」 しかしこっちはイライラしている。 そこまでできるのお前だけだっつーの!なんでそこまでできるんだよ! 俺の努力ってなんだったの!? そんな気持ちで一杯だった。勿論表には出さない。 今ここにいてイライラするよりルイズの部屋に行ったほうがいいな。 ベッドが名残惜しいが仕方が無い。シエスタがいないだけマシだ。 どうせこのイライラは一時的な感情だから明日には収まるだろう。続くとしたらもうシエスタの顔も見れなくなるな。 別にそれでも良いけど。 「さて、それじゃあもう戻るとするか」 「え?戻るって?」 「ルイズの部屋にだ。元々あそこが私の部屋だからな」 「あ、そうでしたね。残念です。あと少しでパピヨンマスクも超えるものができそうな気がしたんですけど」 駄目だこいつ……早く何とかしないと……。……吉良違いな気がする。私はこんなキャラじゃない。 そんなことを思っているとシエスタが紐を私に渡してくる。 正直今日はこの紐であやとりをしたくないな。 しかし持ってこさせたのは私だ。それをいらないといえば好感度が下がるのは確実。捨てるにしてもどこかで見られたり捨ててある紐を発見される可能性がある。 ではどうするか。 結論、渡された紐をシエスタの首に掛ける。 「え?」 シエスタは勿論驚くような顔をした。 「持ってろよ。そうすればいつでも練習できるだろ」 「ヨシカゲさん……。ありがとうございます」 「別にいいさ」 計算どおりシエスタは紐を受け取る。見事に厄介払いできてよかった。 それを確認して私は部屋を出る。じゃあなベッド。気持ちよく眠れたよ。 そして私はルイズの部屋に戻っていった。 ルイズの部屋のドアを開ける。 「ヨ、ヨシカゲ!?」 「なにをそんなに驚いているんだ?」 部屋にいたルイズが驚きの声を上げる。どうでも良いけどな。 久しぶりのルイズの部屋は最後に見たときとなんら変わりは無かった。 「も、もう怪我はいいの!?」 「今日が完治予定だっただろ。ポンフリーから聞いてなかったのか?」 「……聞いてない」 言ってなかったのかあのアマ。 「そういえば今日はどうして来てすぐにどっかに行ったんだ?」 「え!べ、別にあんたの裸が恥ずかしかったわけじゃないわよ!?あんたより優先する用事があったのよ!」 恥ずかしかったのか。初心だな。局所が隠れてたっていうのに。 しかしそんなことは言わない。どうせ言ったら怒鳴るだろうしな。 「そんなことより、はいこれ!」 そういってルイズは何か押し付けてくる。また小包だった。 開いてみると中には帽子と手袋が入っていた。なるほど。あのとき届けにきたのか。 早速手袋をつける。帽子は室内なので被らない。手袋はどうやら完璧に新品みたいだな。前のと感触が違う。 「ありがとう」 「こ、これぐらい当然よ!」 「そうか」 さて、もうすぐ昼飯時だな。厨房にはどんな料理があるか楽しみだな。いや、どうせシエスタがいるから今日は行かないでおこう。 ルイズの出す餌で我慢するか。 そして昼食時、ルイズへの疑惑を深める重大な事件は起きた。